公正証書遺言が無効になる場合

公正証書遺言とは?

公正証書遺言とは、遺言の一種で、公正証書によってされた遺言のことをいいます。

公正証書遺言の無効

公証人が立ち会っているため、安全かつ確実とされる公正証書遺言ですが、ときには無効になってしまうこともあります。

では、具体的にどのような場合に無効となるのでしょうか。

公正証書遺言の証人に欠格事由があり公正証書遺言が無効になったケース

最も警戒すべきなのは、公正証書遺言の証人が、証人欠格事由がある者、すなわち証人になれない者であった場合でしょう。

東京地裁の裁判例に、次のようなものがあります。公正証書遺言の作成時に立ち会った証人が、証人になれない欠格者であったとして、「当該公正証書は方式違背の瑕疵により公正証書遺言としての効力を有しない。ただし、死因贈与について作成されたものと認められる(東京地裁平成10年6月29日)」としたものです。

つまり、公正証書遺言としては無効であるということです。

このようにせっかく必ずしも安くない費用をかけて作成した公正証書遺言があとから無効になってしまうという事態を避けるためにも、一度専門家である弁護士に相談することをおすすめいたします。