家督相続とは

家督相続ってなんですか

家督相続という言葉を聞いたことがあるでしょうか。家督相続とは、旧民法における「家」制度の下での相続のことです。「家」は家の統率者である戸主とその家族で構成されます。家督相続では、一人の家督相続人が前戸主の一身に専属するものを除いて、前戸主に属する一切の権利義務を包括的に承継します。

家督相続制度はどうして廃止されたのですか

「家」制度のもとでは、婚姻、養子縁組などの家族の身分関係の変動について戸主の同意を必要とするものがあったため、親族の権利関係が戸主の意思に左右されてしまうこととなっていました。これは家庭生活における個人の尊厳と両性の本質的平等を定めた憲法24条などに反するとして、日本国憲法の施行に伴う民法の応急的措置に関する法律によって、日本国憲法の施行をもって「家」制度は廃止されることとなりました。それに伴って、「家」制度を前提とする家督相続制度も廃止されたのです。そのため、現在の相続制度は家督相続制度とはまったく異なります。ここで述べたことは簡単な説明に留まりますので、相続に関してわからないことがある場合は、是非一度弁護士にご相談ください。相続について知識の豊富な弁護士がご相談に乗らせていただきます。