換価分割とは

換価分割とは、簡単に説明すると、相続の際に、遺産を売却してお金にして、相続人に分配することをいいます。

換価分割の使用される場合

たとえば、父Xが死亡し、その子どもA、B、Cが父の財産を相続するような場合を考えてみましょう。

父Xには、ほとんど預金もなく、相続財産の中で価値がありそうなものは先祖代々受け継いできた土地くらいです。こういうときに、A、B、Cで共有ということにして、土地を3等分して相続するということももちろんありえます。

しかし、昔から日本では相続の際に田んぼを分けることを「たわけ=田わけ」と呼び、そのようなことをした子ども=相続人を「たわけもの=田わけ者」として強く批判したそうです。むやみやたらに土地を細かく分割していったり共有することがよいとはいえません。

むしろ、このような場合は、土地を売却してお金に換え、そのお金を相続人ABC全員で分けたほうがよい場合もあるでしょう。

このような場合には、まさに相続財産である土地をお金という価値に換えて分割するわけですから、これを相続財産の換価分割というのです。

実際の換価分割

実際には、税務などの面から、換価分割の代わりに代償分割という手法を利用することもありえます。

節税のためにも、実際に相続に遭遇したら、一度弁護士に相談してみましょう。