遺産に関するよくある相談

遺産の相続に関するご相談は後を絶ちません。特に遺産が多い方の相続は、利害関係者との間で長いもめごとになることも少なくありません。

1. 遺産の種類と注意点

相続においては、遺産に関する知識がある者が、ない者に対して有利に遺産分割を進めてしまうことはありがちな話です。ですから、早期に相談されることをお勧め致します。

(1) 遺産に不動産ある場合

ほとんどの方が何かしらの不動産を持っていらっしゃいます。しかし、不動産の評価は、①固定資産税評価、②路線価、③実勢価格と分かれています。本来相続における評価は③実勢価格を用いるべきですが、他の評価方法で少なく見積もり、他の相続人に不利な遺産相続をされることもあります。

地方の方であればその地の不動産屋で評価してもらうことができますし、都市部であれば、大手不動産屋のどこでも評価してもらうことができます。

(2) 遺産に預金がある場合

相続人であれば、被相続人の預金について開示してもらうことが出来ます。

ですから、被相続人が使っていそうな銀行を回れば預金を知ることが出来ます。取引支店でも開示してもらえます。

2. 遺産に関するありがちな相談

代襲相続や数次相続、先妻の子や非嫡出子など、相続人同士の関係が薄い場合など、遺産分割協議に参加する時点で色々と心配して相談される方が多くいらっしゃいます。

その場合には、(1)まずアドバイスしたいのは遺産分割協議にうかつには判を押さないことです。同居している相続人は遺産を隠したり、遺言を処分したりしやすいですし、少ない遺産しか表示されていない遺産分割協議書でも判を押すと効力が生じてしまいます。

(2)また、関係性が薄ければによっては、色々と主張もしにくいこともあるでしょう。何より弁護士にご相談されることが大切です。